日時 2012年5月23日(水)
会場 浅草ビューホテル4階「飛翔の間」
プログラム大要
第 一 部
記念例会16:00〜18:00
講演 「今、日本が直面する内外の課題」
一般財団法人国家基本問題研究所
理事長 櫻井 よしこ氏

第 二 部
祝賀懇親会18:15〜20:00
「暴力団の規制を知ろう」
元警視庁 警視 土持 唯芳氏
昨年警視庁を定年退職された土持唯芳氏に暴力団対策についてお話しいただきました。
暴力団から何らかのアプローチがあった場合、一人(一企業)だけで悩むことなく、一刻も早く、警察に相談し、アドバイスを受けてから対応することが大切です。
暴力団の対応要領
(1) 相手方を確認する
面会カードを備え付けておき、氏名や所属団体を確認できるようにする。
(2)要件を確認する
相手が何を要求しているのかを明確に説明させる。
(3) 応対の人数、場所、時間は常に相手より優位に立つ
交渉場所は、常に自分で有利な場所を設定し複数の人数で対応する。絶対に暴力団の事務所に行ってはならない。
(4)不用意な言動はしない
「すみません」、「わかりました」などの発言は、相手は「落ち度を認めた」、
「承諾した」などと決めつけてくるので言動に注意する。
(5) 理由のない念書は作成しない
念書や詫び状などの作成を求めてくることがあるので、断固として断る。
(6) 相手の要求に即答や約束をしない
相手のペースに呑まれず、「責任ある回答は、上司と検討してからでなければ
出せません」ときっぱり告げる。
(7)トップを一時的に対応させない
不当要求防止責任者(原則として事業所、営業所ごとに一人)が対応する。
(8) お茶の接待をしない
茶碗を投げつけたり、お茶をかけられることもあるので、お茶の接待はしない。暴力団排除などのポスターも効果的である。
(9) 交渉の経過を記録する
民事訴訟や刑事事件に発展した場合に備えて可能であれば録音装置やビデオを
設置する。
(10)警察や暴力追放センターに相談する
被害が発生する前に、できるだけ早く相談して適切なアドバイスを受ける。
「被災地報告」
「鉄道の話あれこれ」
東京池袋西RC 平井 憲太郎氏
いつも、毎日の生活に密着した鉄道ですが、知っているようで実は知らないことがたくさんあります。
ゲージとはレールとレールの間隔で、内法で測ります。ゲージさえ同じならば、とりあえず車輛は相互に行き来が出来ます。(ただし電気の方式や信号システムの問題などがあるので、現在では自由に行き来が出来るとは言い切れません)
日本の鉄道は大半が1067mm(3フィート6インチ)ですが、新幹線や京浜急行、京成電鉄、大阪の阪急、阪神、京阪などは世界標準の1435mm(4フィート8インチ半)です。
それ以外に、1372mm(4フィート6インチ)というゲージもあります。これは馬車軌道を起源に持つゲージで、東京では京王と都営新宿線が該当します。函館の市電もこのゲージです。
また軽便鉄道と呼ばれるものには、762mmや610mmというものもあり、アメリカには914mm等というものもあります。
ロシアやスペイン、ポルトガルはさらに幅の広いゲージを採用しており、まとめてみると、
日本では…
◦ 1067mm=3’6” これが標準
◦ 1327mm=4’6” いわゆる馬車軌道ゲージ
◦ 1435mm=4’8½” 世界標準・新幹線
◦ 762mm=2’6” 軽便鉄道
◦ 610mm=2’ 軍用軌道に多かった
外国では
◦ 1676mm=5’½” インド
◦ 1668mm=5’5½” イベリアゲージ
◦ 1600mm=5’3” オーストラリア/ビクトリア州
◦ 1524mm=5’
◦ 1520mm≒5’ ロシアゲージ
◦ 1000mm 東南アジア。スイスにも
◦ 760mm、750mm 2’6”をメートル法で丸めたもの
となります。
列車を直通で走らせる必要が起こったり、新しい企画の列車を走らせたりするためにゲージを変えることもあります。しかし、工事中には列車の運転が出来ないので、大変な作業です。過去には次のような例がありました。
1435mm→1372mm 京浜急行1904年
1372mm→1435mm 京浜急行1933年
1435mm→1067mm 近鉄1938年
1372mm→1435mm 京成電鉄1959年
1067mm→1435mm 近鉄1959年
1067mm→1435mm 秋田・山形新幹線
これは大変です。中国←→ロシアや、ベラルーシ←→ポーランドの国境などでは、客車の台車を丸ごと取り替える、という荒技を日常的に行っています。またフランスからスペインにはいるところでは、一部の列車で自動的にゲージの変わる車輛が実用化されています。また、3本のレールを敷いて2種類のゲージの車輛が走れるようにすることもあります。